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「ラビング 愛という名前のふたり」 2016年 イギリス、アメリカ

世界の映画 映画の世界
第41回
「ラビング 愛という名前のふたり」2016年
イギリス、アメリカ 123分
<監督>ジェフ・ニコルズ

「愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。…すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える」(コリント一13・4、7)。

白人のリチャード・ラビングと黒人のミルドレッドは幼馴染みで、そのまま恋人同士となった。ミルドレッドが妊娠したことを機に、リチャードは結婚を申し込むが、それは許されないことであった。
時は1958年、米国南部のヴァージニア州では、州法により異人種間結婚が禁じられていたのである。二人は結婚が許されるワシントンDCで正式に結婚をし、故郷へ戻って生活を始める。しかしある夜、警察が新居に押し入り、二人を逮捕してしまった。
弁護士の調停案は、有罪であることを認め、州外へ退去すること。執行猶予期間25年の間は、二人そろって州へ戻ることは許されない。
紆余曲折を経て、ラビング夫妻はワシントンDCに落ち着くのだが、ミルドレッドは狭いアパートではなく、広大なヴァージニア州で子どもたちに大きくなって欲しいと願うようになる。彼女は、おばの勧めにより、ケネディ司法長官に訴えの手紙を書いた。その話がアメリカ自由人権協会(ACLU)に届き、人権派弁護士が紹介される。郡裁、州裁で敗訴となるが、その結果、連邦裁、最高裁への道が開けることとなる。
レンガ職人として、素朴に地道に生きてきたリチャードは成り行きに戸惑っている。それでも彼女の行動を受け入れていったのは、「彼女を絶対に守る。つらい目にあわせない」と約束したからであった。

二人の忍耐強い愛がアメリカの歴史と法律を変えていくことになっていく。実話に基づく、愛の物語である。

ポスター画像

 

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